真夜中に昇ってくる火星
今年は2年2ヶ月ごとに繰り返される火星接近の年にあたり、12月25日の接近に向けて、火星は地球との距離を次第に縮めてきています。といっても今回はそれほど大きな接近というわけではなく、むしろ接近の中では小接近と言った方がよいくらいかもしれません。超大接近と騒がれた2003年は0.3727AUまで接近しましたが、今回は0.5893AUまでしか接近しません。
そんな火星が9月16日に西矩となり、いよいよ本格的に接近を開始します。西矩とは惑星が太陽から西側へ90度離れることで、この頃の惑星は真夜中に東の空から昇ってきます。火星は今おうし座の中にいて、オレンジ色をした1等星アルデバランよりも赤い色をしており、0等級で光っています。
満月でない中秋の名月
今年も中秋の名月の季節がやってきます。中秋の名月とは旧暦8月15日のことで、今年は9月25日がそれにあたります。しかし今年の場合、満月は9月27日ですから、今年の中秋の名月は満月の2日前ということになります。実際その形を見てみると、下の絵のように左側(というか東側)が少し欠けた状態です。もっとも肉眼ですと、パッと見ただけではなかなか気づかないかもしれませんね・・・。
9月30日 すばる食
近年はチョコチョコとすばるが月に隠されるすばる食が起こっていますが、今年の7月11に続いて9月30日には再び条件の良いすばる食が起こります。すばるの星たちが次々と月に隠され、そして再び現れる様子は興味深いものがあります。きっと双眼鏡や天体望遠鏡のよい観測対象となることでしょう。月が太くてその光がまぶしいため、月の暗部から星が飛び出してくる出現の方が観測しやすいと思います。おうし座19番星と20番星の食のようすを下にしめしておきますので、観測される際の参考にしてください。
10月7日〜8日 月、金星、土星、レグルスが集合
10月に入ってからは夜明け前の東天がにぎやかになります。もともと動きの遅い土星がしし座の1等星レグルスの近くにいてるところへ、太陽からの離角が大きくなってきた金星が近づいてくるからです。これだけでも見ごたえは十分なのですが、10月7日から10月8日にかけては月が近くへやってきて、いっそうにぎやかな眺めとなります。
月は10月7日に金星、レグルス、土星の順に相次いで近づき、16時頃に金星へ2.3度、16時半過ぎ頃にレグルスへ0.7度、23時過ぎ頃に土星へ1.6度まで接近します。
7日と8日を比較すると、7日の場合は月が残りの3者の上側に見えますが、8日は3者の下側に見えます。その形は三日月形で下側の部分が光っています。月以外の位置関係はそれほど大きな違いはありません。
金星の明るさは−4.5等、土星は0.1等、レグルスは1.4等ですから皆どれも明るく、夜明け前の東天を美しく飾ることでしょう。10月15日には金星と土星の接近もひかえており、夜明け前の東天からしばらく目が離せませんよ。
言葉の説明
内合(ないごう)
地球から見た他の惑星が太陽と同じ方向に見える場合を合と呼んでいます。このうち、地球−惑星−太陽の順に一直線に並んだ場合は特に内合といいます。ですから内合は内惑星の場合にしか起こりません。外惑星が地球の軌道の内側に入り込んでくることはないからです。また、地球−太陽−惑星の順に並んだ場合も惑星は太陽と同じ方向に見えますが、この場合は外合と呼んで区別しています。
内合の頃は地球と内惑星の距離は最も近くなりますので大きさは大きく見えます。しかし、太陽と同じ方向に見える上に、惑星に太陽の光が当たっていない面をみることになるので新月のように見え、観測には不向きです。内合より少し前後に日にちをずらして天体望遠鏡で観測すると、大きくて三日月よりも細い状態で見ることができます。
東方最大離角(とうほうさいだいりかく)
地球から見た内惑星は、太陽から一定の角度以上離れることなく、星座間を移動しています。この中で最も太陽から離れた位置に見える場合、この惑星は最大離角にあるといいます。特に、惑星が太陽の東側に位置する場合は東方最大離角と呼び、西方最大離角と区別しています。
外惑星については最大離角となるのは衝の時しかないので、最大離角という言い方はしません。
東方最大離角の場合、惑星は夕方の西の空に見えます。太陽との離角は日本付近の緯度では水星の場合で20数度、金星の場合で40数度くらいです。これは日の入時の水星や金星の高度のことを言っているのではない点に注意してください。仮に日の入時に水星が太陽の真横方向(地平線と平行な方向)に20数度離れていても、日の入時の水星の高度は0度です。ですから実際の高度は水星の場合は15度、金星の場合は40度超くらいが関の山といったところでしょうか。
東方最大離角の頃の惑星を天体望遠鏡で観測すると、西側が光った半月形を見ることができます。たとえ望遠鏡がなくても、水星は0等星、金星はマイナス4等星とかなり明るくなります。まだ水星や金星を見たことかない人は、朝早起きしなくてもよい東方最大離角の頃をねらってチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
西方最大離角(せいほうさいだいりかく)
地球から見た内惑星は、太陽から一定の角度以上離れることなく、星座間を移動しています。この中で最も太陽から離れた位置に内惑星が見える場合、この惑星は最大離角にあるといいます。特に、惑星が太陽の西側に位置する場合は西方最大離角と呼んでいます。
外惑星の場合は最大離角となるのは衝の時なので、最大離角という言い方はしません。
西方最大離角の場合、惑星は明け方の東の空に見えます。太陽との離角は水星の場合で20数度、金星の場合で40数度くらいです。これは日の出時の水星や金星の高度のことを言っているのではない点に注意してください。仮に日の出時に水星が太陽の真横方向(地平線と平行な方向)に20数度離れていても、日の出時の水星の高度は0度です。ですから実際の高度は水星の場合は15度、金星の場合は40度くらいが関の山といったところでしょうか。
西方最大離角の頃の惑星を天体望遠鏡で観測すると、東側が光った半月形を見ることができます。たとえ望遠鏡がなくても、水星は0等星、金星はマイナス4等星とかなり明るくなります。まだ水星や金星を見たことかない人は、最大離角の頃をねらってチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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